ピラティスって一体なんなの?

この記事の内容は・・・

 

最近、ピラティスってよく聞きませんか?

よく芸能人やスポーツ選手が取り入れているって

テレビやSNSで目にする機会が増えましたね

 

「でもピラティスってよくわからない」

「ヨガと何が違うの?」

 

という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そんな方々に少しでもピラティスを知ってもらう為に

ピラティスインストラクターである私ナガオがご解説いたします!

ピラティスって実は人の名前

実はピラティスって人の名前なんですよね~

約80年前にドイツ人のジョセフ・H・ピラティス氏が考案した

エクササイズを用いたコンディショニング方法なんです

 こんなおじいさんがと思う方も多いかと思いますが、

このピラティスさんホントすごい人なんです

元々、虚弱体質であったピラティス氏は独自に解剖学書を読み漁り、

ヨガを含む東洋や西洋の健康法を調べ研究しました。

 その後、ピラティス氏が14歳になる頃には解剖図のモデルになるほどに

筋肉質な健康体になっていたと言われています

 ここから知識と技術に磨きをかけ「コントロロジー」(後のピラティス)

と呼ばれる革新的なエクササイズ体形を生み出す事になります

 ドイツからニューヨークに渡り、ダンサーを中心にピラティスを指導した後、

1967年にその生涯を終えますが、

 彼の弟子たちがピラティスメソッドを受け継ぎ、

現在ではフィットネスのみならず、

リハビリやスポーツの現場など幅広く活用されています

ピラティスは心身の調和とコントロールを目指す

 

ピラティスの大きな特徴として

エクササイズを通じて心身の調和を図り、

コンディションを整えるという事が挙げられます

 

これは、ピラティス氏が1934年に出版した著書「YOUR HEALTH」からの引用です

では体と心のバランスとは何だろう。

それは身体の筋肉の動きすべてを意識的にコントロールすること、体の骨格を構成する骨によって働く梃子の原理を正しく理解すること、体のメカニズムについて完全に理解すること、そして活動中や休息中、あるいは睡眠中の身体の動きに均衡の法則がどのように働いているかを理解することだ。

 

この一節を見たときには、本当に驚きました

解剖学・生理学のベースを持った上でトレーニングを行うという考えが、

ここ数年で少しづつ定着してきたなと感じていましたが

まさか90年前に説いていたとは!

 

さらに睡眠にも触れられているところにも驚きです

当時は第二次世界大戦真っ只中で自身の健康やリカバリーなんぞ、

気にもしていなかった時代ですから、かなり先見の明があったことが伺えます

 

後にピラティス氏が自身のメソッドは50年早かったと言った事もうなずけますね

コントロロジーの原則ついて知る

 

このコントロロジーという考え方を基にエクササイズを行うのですが、

コントロロジーには指導する際に大事な原則がいくつか存在しています

コンセントレーション(集中)

エクササイズを行う上で、余計な思考は邪魔になります

どこの部位に効いているか、

姿勢はどうなっているか

指示された通り動けているか

他の思考にエネルギーを使わずエクササイズの内容と自信の身体に意識を持ちましょう

コントロール

ピラティス氏は筋肉は自分の意思に従う事が望ましいと説いており、

身体のメカニズム全体をコントロールする事を重要視していました

しかし、身体のコントロールだけで健康な身体になれるわけ

ではなく睡眠や栄養など身体という道具を研ぐように

生活習慣のコントロールすることの必要性も訴えていました

センタリング

 

動きは安定化された中心の動きが起点となります。

ピラティス氏は肩から股関節で構成された中心部分を

「パワーハウス」と呼びました。

 

また背骨の形状についても重要視しており、

人間が持つS字カーブ上の背骨の形状が

身体のしなやかさや正しい呼吸を作るとも説いていました

フロー

ピラティス=体幹トレーニングという印象から

固めて力むというイメージを持たれている方は多いではないでしょうか

実はピラティス氏は猫のようにしなやかであるべきだと言っているほど、

エクササイズにしなやかさやリラックスを求めています

実際にピラティスのエクササイズを行うと最初は力んでしんどい動作も

継続していくと、どんどん楽にしなやかに動けるようになります

プリシジョン(正確さ)

エクササイズを行う際に細部まで気を配る事をピラティス氏は重要視していました

どのように身体が動き、コントロールされているか

身体に対する知識を蓄え、正確な動作をエクササイズに求める

西洋や東洋の医学や健康法を学び続けつつエクササイズに

落とし込んできたピラティス氏らしい考え方だと思います

ブレス(呼吸)

呼吸に関しては

身体の中から空気が無くなり真空状態になるまで、空気を絞り出す

との言葉を残すほど呼吸に対する意識が強いピラティス氏ですが、

深く正しい呼吸をすることで酸素を豊富に含んだ血液が全身をめぐり、

老廃物を流すとの考えの基に呼吸をエクササイズに取り入れていたようです

これだけの考えを100年近く前から世に訴えていたピラティスさんは

本当に世間と人々を見る目があったんだなと思います

しかし、当時はなかなか受け入れられず苦労されたみたいです

現代人の抱える問題を解決するヒントが盛りだくさんのピラティス!

また別の記事ではさらに詳しくピラティスを掘りさげていきますので、ぜひご覧になってくださいね!

ナガオベース ナガオ タカヒロ

参考文献

ジョセフ・H・ピラティス著:コントロロジー ピラティスメソッドの原点,万来舎,2009

近良明 監:運動療法としてのピラティス,文光堂,2017

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